外国人登録証(외국인등록증/ARC、英語名称は現在「Residence Card」— 韓国語名称はそのまま)は、出入国事務所での申請を終えても、実物のカードが手に入るまでたいてい2~4週間、繁忙期にはそれ以上かかります。韓国の銀行口座はこの登録証が出てからでないと開けませんし、010番号の後払い契約も登録証が必要です。だから入国直後の1か月前後は口座も番号もない状態で過ごすことになり、この空白の間に、鉄道チケットの予約・交通カードのチャージ・食堂での支払いが一度に引っかかりがちなんです。
その1か月を、韓国の口座も番号もなしで乗り切る方法は、意外と決まっています。交通と決済の2本立てで解きほぐしていきます。(2026年6月基準なので、料金・対応状況は頻繁に変わります。以下の案内どおり公式サイトでもう一度確認すると安心です。)
登録証なしでまず解決すべき3つ
到着直後につまずくポイントは、ほぼ決まっています。優先順位順に整理するとこうなります。
| 必要なもの | 登録証がないときの可否 | 一時的な解決策 |
|---|---|---|
| 携帯電話(データ) | 可能 | パスポートでデータeSIMを即日開通 |
| 銀行口座 | おおむね不可 | 海外カード・スマホ決済で乗り切る |
| 交通カード | 可能 | 無記名T-moneyまたは国際カード対応キオスク |
| 鉄道・バスの予約 | 条件付きで可能 | パスポートベースの予約(アプリ・駅窓口・LACHAなど) |
核心はひとつです。韓国の口座・番号・本人認証がなくても回るルートを知っておくことです。
1) 携帯電話: パスポートさえあればデータeSIMがすぐ
韓国の010番号は、実物の登録証と長期滞在ビザがないと後払い契約で発行できません。データeSIMは違います。観光客でも居住者でも、パスポートだけで入国当日からすぐ使えるんです。長期滞在の予定でも、まずデータeSIMで始めて、登録証が出たら番号を追加する流れが一般的です。
データさえあれば地図、翻訳、決済アプリ、予約アプリがすべて動きます。空白期間を乗り切るには十分です。
2) 銀行口座: 待ちつつ、その間は海外の決済手段で
主要銀行のほとんどは、外国人登録番号と居住の証明を求めます。登録証の発行前は一般口座の開設が難しいケースが多いんです(銀行・支店・ビザによって異なります)。ですから登録証を待つ間は、手持ちの海外クレジット・デビットカードと、Alipay・WeChat Payのようなスマホ決済で日常の支払いを処理するのが現実的です。
3) 交通カード: 無記名T-money + 国際カードチャージ
T-moneyの実物カードは、コンビニで身分確認なしに現金で買ってチャージできます。さらに2026年3月からは、ソウル地下鉄の新型キオスクで海外発行カード(国際カード)でも1回用乗車券・気候同行カード(Climate Card)短期券の購入・チャージが可能になりました(下で詳しく説明します)。
交通カード・公共交通: 登録証なしで乗る方法
無記名T-money (いちばん確実)
コンビニでカードを買って現金でチャージすれば、地下鉄・バス・タクシーまで全国でタッチ決済できます。登録証も口座も番号も要りません。空白期間の公共交通の基本の選択肢にしておけばOKです。
ソウル地下鉄の国際カード対応キオスク (2026.03~)
ソウル市は2026年3月から、1~8号線273駅に新しい交通カードキオスク約440台を設置しました。海外発行のクレジット・デビットカードとApple Pay・カカオペイ・ネイバーペイなどで、1回用乗車券・気候同行カード短期券の購入・チャージができます(通常のT-moneyチャージは対象外)。いくつか事前に知っておくといいポイントがあります。
- 海外カード決済には約3.7%の手数料がかかります。
- 対象となるのは気候同行カードの短期券(1~7日)です。(30日券は2026年8月末に終了予定なので、長期滞在者はK-패스(K-PASS)へ切り替える流れです。)
- カード会社・駅・時期によって対応の有無が異なる場合があります。使えなければ無記名T-moneyで代替すればOKです。
Apple WalletのT-money (iPhoneユーザー)
2025年7月からiPhoneユーザーはApple WalletにT-moneyを追加して、地下鉄・バスでタッチできます(iOS 17.2以上など機種の条件があります)。チャージは2026年3月18日からモバイルT-money(Mobile Tmoney)アプリの「Foreigner」メニューで海外発行のMastercard・Amex・UnionPayによるチャージが可能になりました(手数料約4.5%)。ただしVisaカードは依然としてアプリ内チャージができないので、Visaしかなければ駅のキオスク(海外カード、手数料約3.7%)か現金チャージを利用する必要があります。Google Payは韓国にリリースされていないため、AndroidはT-money公式アプリ系を使えばOKです。

KTX・高速バスの予約: 「パスポートだけで」いけるルート
鉄道チケットは登録証なしでも予約できます。ところが、外国人がいちばんよくつまずくポイントもまさにここです。KORAILの予約システムは韓国国内カード中心に設計されているため、海外カードは追加認証(3D Secure)のステップを通ります。発行銀行で3D Secureが有効になっていないカードは、この段階で決済に失敗することが多いんです。
使えるルートは3つあります。
- KORAIL公式(KorailTalkアプリ・ウェブ): 非会員としてパスポート番号を入力して予約できます。ウェブよりKorailTalkアプリのほうが海外カードが通りやすい傾向があります。3D Secureやアプリのエラーで止まったら、下の代替手段に進めばOKです。
- 駅窓口での現地購入: 主要駅のチケット売り場では、パスポートで身元確認のうえ海外カード決済ができます。韓国の番号・登録番号は不要です。
- 外国人向けの統合アプリ: LACHA(라차)は韓国の番号・本人認証なしで登録でき、Alipay・WeChat Payなど、すでに使っている海外スマホ決済でチャージ・予約ができます。KTXと高速バスを一つのアプリでまとめて検索・予約できます。
KORAIL・高速バス(コバス)の公式は別々のシステムなので、KTXと高速バスのチケットは別々に調べる必要があります。この手間が空白期間の外国人には特に面倒なのですが、統合アプリを使えば一度に解決します。
決済全般: 空白期間のカード・スマホ決済活用
- 海外クレジット・デビットカード: 百貨店・大型店・チェーンカフェ・コンビニなど、ほとんどの加盟店で通用します(小規模店の一部は非対応の場合があります)。
- Alipay+ / WeChat Pay: 韓国国内の小売加盟店での決済が大きく増えました。ただし交通ゲートへの直接タッチは依然としてT-money中心なので、交通は交通カードで、店頭はスマホ決済で、と使い分けるのが安全です。
- 「絶対に使える/使えない」はありません。カード会社・加盟店・時期によって異なるので、現金(ウォン)の少額を常にバックアップとして持ち歩くといいですよ。
よくある質問 (FAQ)
Q1. 外国人登録証は普通どのくらいかかりますか? A. 出入国事務所での申請後、実物カードまで通常2~4週間、繁忙期はさらに長くなることがあります。到着後1か月以上の空白を前提に計画するのがおすすめです。
Q2. ARCと居所申告証(F-4同胞)は同じものですか? A. 違います。外国人登録証(ARC、英語名Residence Card)と在外同胞の居所申告証(거소증)は別の制度です。ご自身のビザの種類に合った手続きを出入国の案内で確認すればOKです。
Q3. 登録証なしでKTXの予約は本当にできますか? A. できます。KORAIL公式アプリ・ウェブで非会員+パスポートで予約でき、ダメなら駅窓口での現地購入や、本人認証なしで海外の決済手段で予約できるように設計されたアプリ(LACHAなど)を使えばOKです。ただし海外カードの3D Secure認証でつまずくケースが多く、決済のステップが最大の変数です。
Q4. ソウルの地下鉄に海外カードでそのまま乗れますか? A. ゲートに直接タッチするというより、2026年3月から導入された駅構内のキオスクで海外カードで交通カードを買うかチャージする方式が一般的です(約3.7%の手数料、駅・カード会社・時期によって異なります)。いちばん確実なのは無記名T-moneyです。
最終更新: 2026-06。料金・対応カード・駅ごとの適用範囲は頻繁に変わるため、正確な金額と可否はKORAIL・ソウル交通公社などの公式サイト/アプリで、発行時点の基準を確認してください。


