漢拏山(ハルラサン・1,947m)は韓国で一番高い山であり、予約なしで行くと頂上に登れない山です。早朝の飛行機で済州(チェジュ)まで飛んで城板岳(ソンパナク)入口に着いたのに、予約がなくて途中の統制所で引き返す外国人旅行者が実際にいます。白鹿潭(ペンノクタム)頂上へ続く城板岳・観音寺(クァヌムサ)コースは1日の入山人数が決まっていて、事前予約者だけを通すからです。
予約自体は無料で、難しくありません。問題は手続きが慣れないことです。予約サイトが山行前月に一斉に開き、週末・ハイシーズンの日付はオープン直後に締め切られ、韓国式の携帯電話認証画面のように見えるステップで戸惑ってしまいます。幸い外国人は韓国の携帯なしで、メール認証で予約できます。
この記事では予約画面をステップごとにたどり、当日のキオスクでのQR・身分証照合の手続き、予約を逃したときの代替案、済州空港から城板岳までの早朝交通までまとめます。韓国登山全般のルール(入場無料・山火事警戒期間・地図アプリ)は韓国登山ガイドに別途あります。
以下の定員・時間・料金は2026-08時点の公開情報に基づいています。漢拏山の予約規定と入山規制時刻は季節・年度によって変わるので、山行前に漢拏山探訪予約システム(visithalla.jeju.go.kr)のお知らせで必ず再確認してください。
予約が必要な理由と対象コース
漢拏山は探訪客が集中して頂上部の損傷が深刻になったため、白鹿潭へ向かう2つのコースに探訪予約制を設けて1日の人数を制限しています。対象は頂上まで続く城板岳・観音寺コースで、1日の定員は城板岳1,000人・観音寺500人です(2026-08基準)。
2025年5月からは予約区間が頂上区間に縮小されました。城板岳入口からチンダルレバッ統制所(7.3km地点)まで、観音寺入口から三角峰(6km地点)までは予約なしで歩けて、そこから白鹿潭へ上がる区間だけ予約者を確認します。つまり「予約なしで城板岳に行くと入口で追い返される」わけではなく、頂上方向の統制所で止められる仕組みです。(2026-08基準)
| コース | 白鹿潭頂上 | 予約 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 城板岳 | 可能 | 頂上区間は必須 | 片道9.6km、緩やかだが長い。往復8〜9時間 |
| 観音寺 | 可能 | 頂上区間は必須 | 片道8.7km、急な代わりに渓谷・稜線の景色が良い |
| 霊室・オリモク | 不可(ウィッセオルムまで) | 不要 | 半日コース、予約なしで当日決定可能 |
初めてなら城板岳から登って観音寺へ下山する組み合わせが人気です。登りは緩やかなほうで、下りで景色の良いほうを見る構成だからです。予約はコース別なので、この組み合わせなら城板岳側で予約すればOKです。ただしこの組み合わせは往復より時間がかかりがちなので(ふつう9〜10時間)、日没前下山の逆算はこの基準でしてください。
ステップ別の予約方法
予約は済州道が運営する漢拏山探訪予約システムでのみ受け付けています。旅行会社・アプリの代行ではなく、本人が直接行う方式です。
ステップ1 — visithallaにアクセス & 言語選択
visithalla.jeju.go.krにアクセスします。ページは英語・中国語・日本語に対応しているので、画面上部でまず言語を切り替えてください。外国語ページで予約してこそ、後の認証ステップが外国人向け(メール方式)につながります。
ステップ2 — オープン日程に合わせて日付・コースを選択
山行前月の最初の営業日午前9時(韓国時間KST)に、翌月全体の予約が開きます。たとえば5月の山行は4月1日に開きますが、公式基準が「最初の業務開始日」なので、1日が週末・祝日なら次の営業日にずれます。海外でアラームをセットするなら、韓国時間基準であることも忘れないでください。週末・祝日・紅葉シーズンはオープン直後に締め切られる日が多いので、時間どおりのアクセスをおすすめします。カレンダーで日付を選び、城板岳または観音寺を選択した後、入山時間帯を選びます。定員の大半が早朝の時間帯に割り当てられています。(2026-08基準、公式確認が必要)
ステップ3 — 本人確認(韓国の携帯は不要)
韓国の携帯がなければメール認証で進めれば大丈夫です。メールアドレスに認証コードを受け取って入力する方式ですが、認証メールが迷惑メールフォルダに入ることが多いので、見当たらなければまず迷惑メールフォルダを確認してください。そこにもなければ別のメールアドレス(Gmailなど)で再試行し、それでも詰まったら観光案内電話1330(英語対応)に相談してください。予約者名は、当日照合するパスポートのローマ字名とまったく同じに入力する必要があります。1つの予約で同行者を含め最大4人まで押さえられますが(2026-08基準)、同行者の名前もそれぞれのパスポートと同一に入力する必要がある場合があります。(公式確認が必要)
ステップ4 — 予約完了 & 予約番号の保管
予約が終わると予約番号が発行されます。確認メールと一緒に画面をスクリーンショットしておいてください。山の入口は通信が不安定なことがあり、当日予約番号を呼び出せず列が詰まるケースがあるからです。
日程が変わったら、同じサイトの予約照会画面で修正・キャンセルができます。照会に予約番号が必要な場合があるので、確認メールを消さず、予約番号を別途メモしておいてください。行けなくなったら山行前に早めにキャンセルしてください — キャンセル枠を待つ人に席が回ります。
キャンセルせず当日現れないとノーショー(無断不参加)ペナルティがあります。無断不参加1回で3か月、2回以上で1年間、漢拏山の予約が制限されます(2026-08基準、公式確認が必要)。天気であきらめる日も、山行前にキャンセルボタンさえ押しておけばペナルティはありません。
ステップ5 — 当日キオスクでQR発給 & 身分証照合
探訪路入口のキオスクで予約番号からQRを発給してもらいます。キオスクの外国語対応の有無は確認が必要なので、スクリーンショットしておいた予約番号の画面をすぐ出せるように準備し、詰まったら現場スタッフに見せてください。その後、ゲート(城板岳はチンダルレバッ統制所方向)でスタッフが身分証と予約者名を照合し、QRをスキャンします。身分証はパスポートが確実です。韓国在住中なら外国人登録証が認められるかを1330やvisithallaのお知らせで事前に確認し、確実でなければ居住者もパスポートを持って行くのが安全です。予約者と身分証の名前が違うと入山を断られることがあるので、同行者がいる場合は全員がそれぞれパスポートを携帯してください。
予約を逃したら
- キャンセル枠を狙う: 予約の不参加がけっこうあるため、山行の数日前〜前日に枠が再び開くことがあります。予約サイトのカレンダーをこまめに更新してみてください。
- チンダルレバッまでだけ歩く: 前述のとおり、チンダルレバッ統制所までは予約なしで歩けます。頂上は踏めませんが往復5〜6時間の本格的な山行になり、途中のサラオルムの展望も良いです。
- 霊室・オリモクコースに変える: 予約がまったく要らないコースです。白鹿潭の代わりにウィッセオルム方面へ登りますが、景色だけならこちらのほうが良いという人も多いです。当日の朝に決めても大丈夫です。
- 日程を翌月に: 日付に融通が利くなら、前月のオープン日に合わせて取り直すのが確実です。平日の早朝時間帯は比較的余裕があるほうです。
当日の時間計画
漢拏山は時間規制が厳格です。大きく2つの時刻だけ覚えれば大丈夫です — 入山開始時刻と頂上方向の規制時刻。
- 入山開始: 入山は冬季・夏季の区別なく午前5時から可能です(2024年から統一 — 2026-08基準)。予約した時間帯の中に入場する必要があり、航空便・バスの遅延で遅れそうなら事前に予約を変更・キャンセルするのが安全です。すでに逃してしまったら現場の統制所・案内所にすぐ問い合わせてください — 当日の状況によって対応が変わることがあります。
- 頂上方向の規制: チンダルレバッ統制所は冬季は正午12時、夏季は午後1時前後に頂上方向を閉めます。この時刻を過ぎると、予約があっても白鹿潭には登れません。(季節により異なる — 公式確認が必要)
- 往復所要: 城板岳往復8〜9時間が標準です。規制時刻から逆算すると、結局早朝出発が必須という計算になります。
- 前日の済州入り推奨: 当日朝の始発航空便では入山時間に間に合わせるのが厳しいです。前日に済州市側へ宿を取り、早朝に移動する日程が安全です。
- 下山時刻: 国立公園は日没後の山行が禁止されています。秋・冬は日が短いので、日没から逆算して下山計画を立ててください。
冬は変数がもう一つあります。大雪・強風の特報が出ると、予約と無関係に入山自体が全面規制される日があるからです。冬の日程なら、前日の夜と当日早朝にvisithallaのお知らせ・規制案内をもう一度確認してから出発してください。

済州空港から城板岳への行き方
ソウルから出発するなら、金浦空港の国内線で済州に入るのが一般的です。金浦空港までの行き方と国内線利用のコツは金浦空港交通ガイドにあります。済州空港から城板岳の登山口まではこう行きます。
- 急行181番バス: 済州空港の停留所から城板岳まで直行します。約40〜50分、運賃は最大₩3,000です(2026-08基準)。幹線281番も城板岳を通りますが、済州バスターミナルから乗る必要があります。交通カードで乗ると楽ですが、チャージ方法は海外カードで交通カードをチャージする方法をご覧ください。
- 早朝はタクシーが現実的: 急行181番の始発が午前6時前後なので(2026-08基準 — 曜日・季節で変わるため当日の時刻表を確認)、予約した入山時間帯が始発の到着より早ければタクシーを呼ぶ必要があります。空港・済州市内から城板岳まで約40分、料金は₩20,000台半ばで、深夜(23時〜早朝4時)には20%の割増が付きます(2026-08基準)。韓国の携帯なしでタクシーを呼ぶ方法は携帯なしでタクシーを呼ぶ方法にまとまっています。
- 観音寺へ下山したら: 観音寺入口を通るバスは475番が事実上唯一ですが、済州市内へ直行せず済州大学校側で乗り換えが必要で、運行間隔も長いです(2026-08基準)。そのため帰りはタクシー呼び出しが現実的です。下山直後は呼び出しが集中する時間帯なので、ゲートを出る前にあらかじめ呼んでおくと待ち時間が減ります。呼び出しがずっとつかまらない、または通信が不安定なら、探訪案内所にコールタクシーの電話番号を問い合わせるか、475番バスの時刻表を確認してみてください。
- 城板岳から済州市への帰り: 登りに乗った急行181番・幹線281番を、城板岳停留所で反対方向に乗ればOKです。夜の最終が早めなので、下山が遅れそうなら停留所の時刻表を事前に写真に撮っておいてください。
- レンタカーなら駐車に注意: 城板岳駐車場は小さく、早朝のうちに満車になる日が多いです。満車時は近隣の乗り換え駐車場に停めてバスに乗り換えるよう案内されるので、レンタカー日程ならそこまで計算に入れておいてください。
服装と持ち物
- 天気の急変に備える: 海抜1,947mの頂上部は、済州市内と天気がまったく違います。晴れていた日が頂上では強風・霧・雨に変わることがよくあるので、真夏でもウインドブレーカー1枚はバックパックに入れてください。気象悪化時には統制所が当日の入山を止めることもあります。
- 水と行動食はすべて下で: コースの途中に水を補給できる場所が事実上なく、避難小屋の売店も営業していないと考えて準備するのが安全です。1人あたり水1.5〜2Lに行動食(チョコレート・キンパプなど)を登山口のコンビニで先に買ってください。少額の現金も少し用意しておくと良いですが、レート良くウォンを用意する方法は韓国両替ガイドにあります。
- 冬はアイゼン必須: 雪の積もった季節の漢拏山は、アイゼン・スパッツなしでは入山が規制されることがあります(公式確認が必要)。済州市内の登山用品店や登山口近くの店で買えます。
- トイレは先に: トイレは登山口と途中の避難小屋にしかなく、区間の間隔が長いです。出発前に登山口で寄り、避難小屋の位置を地図アプリに表示しておくと安心です。
- 靴: 城板岳は岩場が険しいわけではありませんが道が長いので、底のしっかりした靴が良いです。
ソウル近郊で先に体を慣らしたければ、地下鉄で行ける北漢山ガイドを、1泊の山行をもう一つ望むなら雪岳山ガイドをご覧ください。登山靴・装備レンタルの情報も北漢山ガイドに一緒にあり、漢拏山の終日山行に耐えられる体力かを事前に見極めるのにも役立ちます。
交通・決済の連携ヒント
漢拏山山行の本当の関門は、山ではなく移動です。ソウルから金浦空港までの交通、前日の済州到着後の宿への移動、早朝の城板岳行きタクシー、下山後の観音寺からの帰りまで — 決済が必要な瞬間が1日に何度も続くからです。ところが韓国の交通アプリの多くは韓国の携帯電話本人認証や韓国のカードを前提にしていて、旅行者が呼び出し・予約の段階でつまずくことが多いんです。
本人認証なしで使えるように設計された交通・決済アプリを1つ入れておくと、この動線がずっとシンプルになります。韓国の携帯なしでタクシーを呼び、海外決済手段(Visa・Mastercard・Alipayなど)でそのまま決済できれば、早朝の城板岳行きと観音寺下山後の帰りの心配が大きく減るからです。次の山行先が雪岳山なら、同じアプリで高速バスの予約まで続けられます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 予約なしで城板岳に行くとどうなりますか? チンダルレバッ統制所で頂上方向が止められます — 代替案は本文の「予約を逃したら」セクションを参考にしてください。当日現場で名前を載せる受付窓口はないと考えるのが安全で、空きが残っていても予約サイトを通じて取る仕組みです。(公式確認が必要)
Q2. 韓国の携帯がないのですが予約できますか? はい。visithallaの外国語ページ(英語・中国語・日本語)でメール認証で予約できます。予約確認メールが後の照会・キャンセルの手がかりになるので、使い捨てではなく旅行中もずっと開けるメールアドレスで予約するのがおすすめです。
Q3. 予約や入場にお金はかかりますか? いいえ、予約も入場も無料です。実際にお金がかかるのは済州行きの航空券、早朝のタクシー代、バス代、レンタカーなら駐車料金くらいです。
Q4. 城板岳と観音寺、どちらのコースがいいですか? 体力が心配なら城板岳、景色が優先なら観音寺です(本文の比較表参照)。観音寺側は傾斜が急でひざに負担が来るので、登山経験が少なければ城板岳往復が無難です。観音寺へ下山する組み合わせを選ぶなら、帰りのバス(475番)が不便で事実上タクシー呼び出しが必要という点まで計算に入れてください。
Q5. 白鹿潭に登ると証明書がもらえますか? はい、漢拏山には登頂証明書の制度があります。頂上の標石での証明写真を使ってvisithallaで申請する方式ですが、発給方法・手数料は時期によって異なる場合があるので、サイトの案内を確認してください。山行の記念品としてこれ以上のものはなく、外国人登山客に特に人気です。
参考: この記事は一般的な旅行情報の提供を目的としています。予約定員・区間・入山規制時刻・交通料金は2026-08基準で、季節・年度によって頻繁に変わります。山行前に必ず漢拏山探訪予約システム(visithalla.jeju.go.kr)と漢拏山国立公園のお知らせで最新規定を確認し、英語での問い合わせは観光案内電話1330(24時間、英語・中国語・日本語など)をご利用ください。ラチャ(LACHA)は漢拏山の予約や入山の可否を代行・保証しません。




