4年の契約を終えて来月帰国する労働者が荷造りをしています。スーツケース2つをぎっしり詰めても、布団・電気カーペット・服・お土産の箱が部屋の隅にそのまま残っています。航空会社の超過手荷物で全部送るには料金が怖いし、捨てるにはもったいない荷物ばかりです。それで25kgの箱を抱えて郵便局へ行ったところ、「航空小包は20kgまでです」と言われ、窓口の前で荷物を詰め直すことに — 国際発送のルールを知らないと、実際に起きることです。
この記事は、韓国から海外へ荷物を送る「国際発送」専用のガイドです。旅行中に韓国国内で荷物を預けたり、空港・ホテルへ送ったりする方法は荷物預かり・配送ガイドに別途あります。ここでは郵便局の3つの方法(EMS・航空小包・船便)の料金とスピード、重量・サイズの制限、送ってはいけない物、税関申告、そして民間業者のほうが有利になるラインまで順番に整理します。
以下の料金・所要日数・規定は2026年8月時点の公開情報がもとです。国際郵便の料金は2026年7月にも一度改定されたほど頻繁に変わるので、発送前にインターネット郵便局のEMSサイト(ems.epost.go.kr)の料金計算機と、郵便お客様センター☎1588-1300(平日9〜18時)で必ず再確認してください。
郵便局の国際発送3種、何が違うの?
郵便局から海外へ荷物を送る手段は大きく3つです。速くて高い順に、EMS(国際スピード郵便)、航空小包、船便小包です。
2kg以下の軽い荷物なら、K-Packet・小形包装物という別の手段もあります(2026年8月時点)。この記事では20kg前後の「荷物」を前提に、3つを比較します。
| 手段 | スピード | 重量上限 | こんな荷物に |
|---|---|---|---|
| EMS | 主要国で2〜8日 | 30kg(一部の国は20kg) | 急ぎの荷物、書類、出国直前の発送 |
| 航空小包 | 通常1〜2週間(体感) | 20kg | 急ぎではないが1か月は待てない荷物 |
| 船便小包 | 通常1〜3か月(体感) | 20kg | 到着が遅くてもよい大量の荷物 |
EMSは国別の配達所要日数を公式に検索できて、ベトナム3〜4日・フィリピン5〜8日・アメリカ3〜4日ほどです(通関状況により変動、2026年8月時点)。航空小包と船便は公式の所要日数検索がないので体感値で見るしかなく、アメリカ行きの船便は利用者の報告ベースで50〜60日かかった例もあります。余裕をたっぷり見ておきましょう。
ひとつ知っておきたい変更があります。2026年7月1日からEMSの料金体系が「基本料金+追加運送手数料」から、手数料込みの重量別の単一料金に変わり、ほとんどの国で料金が上がりました。アメリカ行き0.5kgで29,500ウォン → 39,000ウォン(公告ベース)なので、以前送ったときの記憶で予算を組むとずれてしまいます。
ベトナム・フィリピン・アメリカ 20kgの料金比較
同じ20kgの箱でも、手段と国によって料金は何倍も変わります。2026年8月時点の公式料金表・計算機で確認した値です。
| 手段(20kg) | ベトナム | フィリピン | アメリカ |
|---|---|---|---|
| EMS | 93,500ウォン | 131,500ウォン | 441,000ウォン |
| 航空小包(手数料込みの総額) | 88,500ウォン | 114,000ウォン | 362,500ウォン |
| 船便小包 | 58,500ウォン | 58,500ウォン | 引き受け不可と見られます* |
*アメリカは船便の引き受け可能国リストに入っていません(2026年8月時点)。公式の中止告知は確認できなかったので、窓口での確認が必要です。
注意点がひとつ — 航空小包の料金表には追加運送手数料が含まれていません。表だけ見るとフィリピン20kgが78,000ウォンのように見えますが、1kgあたりの手数料(ベトナム200ウォン・フィリピン1,800ウォン・アメリカ6,000ウォン、2025年12月施行ベース)が加わって、実際の支払額は上の総額になります。料金計算機は手数料込みの総額を表示するので、計算機の数字を信じるのが安全です。
重さが変わるとEMSの料金はこう動きます(2026年8月時点)。参考までに20kg基準で日本98,500ウォン・タイ114,000ウォン・中国103,000ウォンです。
| EMSの重量 | ベトナム | フィリピン | アメリカ |
|---|---|---|---|
| 5kg | 36,000ウォン | 44,500ウォン | 128,500ウォン |
| 10kg | 53,500ウォン | 71,500ウォン | 233,500ウォン |
| 30kg(上限) | 131,000ウォン | 193,500ウォン | 650,000ウォン |
船便は国別ではなく、4つの地域区分の料金制です(20kg基準、2026年8月)。
- 第1地域(日本・香港・台湾):57,000ウォン
- 第2地域(ベトナム・フィリピン・タイ・インドネシアなど東南アジアの大半):58,500ウォン — 10kgなら35,500ウォン
- 第3地域(ヨーロッパ・オーストラリア・カナダ・インドなど):74,000ウォン
- 第4地域(ブラジル・南アフリカ):89,000ウォン
かさばる荷物は容積重量で計算されます
縦×横×高さ(cm)を6,000で割った値が容積重量(kg)で、EMSと航空小包は実重量と容積重量のうち大きいほうで料金が決まります。布団やぬいぐるみのように軽くて大きい荷物が落とし穴です。
たとえば郵便局の5号ボックス(48×38×34cm)は容積重量が約10.4kgなので、布団を5kg入れただけでも10kg台の料金になることがあります。大きい箱に軽い荷物を送るときは、圧縮袋でかさを減らすのが実質的な節約になります。
船便小包は公式の料金計算機で容積重量の入力が無効になっていて実重量ベースに見えますが、明文の規定は確認できなかったので、かさばる荷物は窓口で一度確認してみてください。
差し出す前に箱の寸法と重さを測って料金計算機(ems.epost.go.kr)に入れてみると、手数料込みの総額が事前に出ます。窓口で予算がずれるのを防ぐ、いちばん確実な方法です。
重量・サイズの上限と箱の準備
- 重量:航空・船便の国際小包は最大20kg、EMSは最大30kg(ミャンマー・モンゴルなど一部の国は20kg)です。それ以上は、UPS提携の「EMSプレミアム」が最大70kgまで受け付けます(2026年8月時点)。
- サイズ:EMSは長さ1.5m・長さ+胴回り3m以内(アメリカ行きは2.75m)、国際小包は長さ1.05m・長さ+胴回り2.0m以内です。小包のほうがサイズ制限が厳しいので、大型の箱はEMSでしか送れない場合があります。
- 箱:郵便局で0号〜5号の箱を500〜1,800ウォンほどで売っています(2025年時点の整理、店舗ごとに在庫・価格が変わる可能性あり)。いちばん大きい5号でも48×38×34cmなので、20kgの荷物なら丈夫な引っ越し用の箱を別に用意したほうがいいです。中身がつぶれないように詰めて、テープをたっぷり巻いてください。
送ってはいけない物 — バッテリー・スプレー・食品
差し出す前に、まずこのリストに目を通してください。すべての国際郵便物がX線の保安検査を通り、禁制品が見つかると差出郵便局へ返送され、自分で取りに行くことになります。
- リチウム電池と電池内蔵の機器は全面的に不可:ノートパソコン・携帯電話・タブレット・電子タバコ・Bluetoothイヤホンなど、バッテリー一体型の機器は送れません(2026年8月時点)。電池を取り外せる機器なら、電池を抜いた本体だけ可能で、単三・単四のような充電式でない乾電池は大丈夫です。
- スプレー・圧縮容器は不可:殺虫剤・冷却スプレー・日焼け止めスプレーのような金属製の圧縮容器、香水、使い捨てライター、カセットガス、アセトン、アルコール度数60度以上の酒類もだめです。プラスチック・ガラス容器の製品と、60度未満の未開封の完成品の酒類は可能です。
- 食品は市販の完成品を中心に:自分で小分け・包装した食品は品目製造報告書を同封する必要があり、種子は検疫証明書が必要です。ラーメンやお菓子のような包装済みの完成品を中心に詰めるのが安全です。
禁制品・制限品目の案内は、韓国語・英語・中国語・日本語・タイ語の5言語で提供されています(ems.epost.go.kr)。受取国ごとの禁制品はまた別なので、差し出すときに一緒に確認してください。

税関申告書の書き方と受取国の関税
国際発送には税関申告がついてきます。郵便局の案内ではこう分かれています(公式確認が必要)。
- 物品価額300SDR以下はCN22(税関票符)、超える場合はCN23(税関申告書)の対象として案内されています。
- EMS・国際小包は、CN23が印刷されたあて名ラベルに品名(英語)・数量・価格・原産地を記入する方式です。
- 品名は「clothes」「books」のように具体的な英語で書くと通関が早くなります。郵便局サイトの「主要物品の英文表記・HSコード検索」ツールを参考にしてください。
関税は受取国の基準で課されます。とくにアメリカ行きは、2025年8月のアメリカの少額免税(de minimis)枠の廃止によって、郵便物も関税の対象になりました。韓国発アメリカ行きの郵便は一時引き受けが中止され、その後再開された状態ですが、以降は少額でも受取人に関税が請求されることがあります(規定は変わる可能性あり、発送前に確認)。使っていた個人の私物は、実際の価値どおりに書けば大丈夫です。
民間の国際宅配・海外引っ越し業者が有利なケース
郵便局が常にベストとは限りません。荷物が大きくて急がないほど、民間が逆転します。
- フィリピン:「バリクバヤン・ボックス(Balikbayan Box)」と呼ばれる民間の海上宅配が発達しています。たとえばLBCコリアのジャンボボックスは75×55×75cmに最大80kgまで詰めて、マニラ・ルソン島基準で約11万ウォンとされています(掲載時点は不明 — 価格・条件は業者への問い合わせが必須)。郵便局の船便が20kgで58,500ウォンなので、20kgを大きく超える家財なら箱あたりの単価がかなり有利です。空の箱を受け取って自宅で詰めると、集荷まで来てくれるドアツードア方式です。
- ベトナム:在韓ベトナム人コミュニティ向けのカーゴ業者の海上運賃が1kgあたり約3,000〜4,000ウォン(基本10kg以上、約1か月)、航空特送は1kgあたり1万ウォン台後半〜3万ウォンほどとされています。業者の自己申告の単価で幅が大きいので、レンジの目安としてだけ参考にしてください。
- 海外引っ越し(引っ越し貨物):家電や家具ごと丸ごと運ぶ規模なら、国際引っ越し業者の見積もりが必要な領域です。通関書類を業者が代行してくれる代わりに費用の単位が変わるので、箱が数個という程度なら郵便局・カーゴで十分です。
判断基準をひとつにまとめると — 箱1〜3個・1個あたり20kg以下なら郵便局、それ以上の大量や80kg級の箱なら、民間の海上宅配・引っ越し業者の見積もりも取って比較してください。
郵便局での差し出し手順と割引のコツ
- 事前受付(国際郵便スマート受付):インターネット郵便局や郵便局アプリで、EMS・国際小包のあて先や内容品を事前に入力できます。24時間対応で、非会員でも可能です。EMSは事前受付で3%の料金割引が適用されると案内されています(2026年8月時点、公式確認が必要)。窓口で説明するのが不安なら、この段階で英文の住所まで入力しておくのがいちばん楽です。
- 窓口での差し出し:重さを量って料金を支払います。窓口職員の英語対応は店舗によって差がありますが、郵便局が外国人向けの案内資料(Postal Service Guide for Foreigners)と5言語の禁制品ページを運営しているので、画面を見せながら進めれば大丈夫です。
- 集荷(訪問受付):重い荷物は郵便局の訪問受付を呼べます。1回の訪問につき3,000ウォン、追加1通ごとに1,000ウォン、上限5,000ウォンです(2026年8月時点)。
- 保険:貴重品には保険取扱いを付けられます。保険価額65.34SDRまで手数料2,800ウォン、超過区間ごとに550ウォンずつ加算されます(2026年8月時点)。
- 割引:結婚移民者など多文化家庭は外国人登録証(ARC)の提示でEMSが10%割引になり、京畿道は2025年からE-9・D-2などの外国人住民まで拡大すると発表されました。対象や継続の可否は地域ごとに違うので、差し出す前に郵便局に問い合わせてください。
- 大量発送なら:月間の利用金額に応じたEMS利用契約で最大18%の割引もありますが(公式確認が必要)、個人の帰国荷物というより定期的に発送する事業者向けです。
E-9で帰国するなら、出国前の発送タイムライン
帰国荷物の発送は、出国日から逆算すれば簡単です。以下は所要期間から導いた編集部の提案なので、状況に合わせて調整してください。
- 出国4〜8週間前:船便の分から送ります。通常1〜3か月かかるので、到着が帰国より遅くてもいい布団・本・季節物の服が船便の分です。フィリピン行きの大容量なら、この時点でバリクバヤン・ボックスを予約しておきます。
- 出国2〜3週間前:航空小包の分を送ります。体感で通常1〜2週間なので、到着のタイミングが帰国とだいたい合います。
- 出国1週間前〜直前:残った荷物はEMSで送ります。ベトナム3〜4日・フィリピン5〜8日ほどなので、出国直前の発送も可能です(2026年8月時点)。
- 箱ごとに中身のリストを書いて写真を撮っておきましょう。税関申告書の記入が早くなり、配送状況を問い合わせるときの根拠にもなります。
- 同じ時期にお金の整理も並行して進めてください。国民年金の脱退一時金には出国前の申請手続きが別にあり、残った預金を母国へ送る方法は韓国から海外送金する方法にまとめています。口座を閉じる前に、送金と自動引き落としの整理を終わらせる順番です。
郵便局と空港を行き来する最後の数週間は、移動も増えます。20kgの箱を抱えてバスに乗るのは難しく、結局タクシーになりますが、韓国のアプリの多くは韓国の携帯電話による本人確認を求めるため、出国を前に韓国の番号を解約したあとは配車の段階から止まってしまうこともあります。
本人確認なしで使えるように設計された交通・決済アプリをひとつ入れておくと、この区間が楽になります。韓国の番号を整理したあともタクシーを呼べて、海外の決済手段でそのまま支払えるので、箱を抱えての郵便局行きと最後の空港行きが心配事から外れます。
よくある質問(FAQ)
Q1. ノートパソコンや携帯電話を郵便局から送れますか? いいえ。リチウム電池を内蔵した機器はEMS・小包ともに発送できません(2026年8月時点)。電池を取り外せる機器なら、電池を抜いた本体だけ送れます。バッテリー内蔵の機器は、出国のときに自分で持って行く前提で計画してください。
Q2. いちばん安く送る方法は? 同じ20kgなら船便小包がいちばん安いです。東南アジア基準で58,500ウォン、フィリピン行きEMS(131,500ウォン)の半額以下です(2026年8月時点)。その代わり通常1〜3か月かかります。フィリピンのように民間の海上宅配が発達している国は、大容量では民間のほうが有利なこともあるので、見積もりを比べてみてください。
Q3. アメリカへ送ると、受け取る人が関税を払うのですか? その可能性があります。2025年8月にアメリカの少額免税枠が廃止されて以降は郵便物も関税の対象なので、少額でも受取人に請求されることがあります。細かい規定が変わり続けている領域なので、高価な品物は発送前に郵便お客様センター☎1588-1300で確認するのが安全です。
Q4. 30kgを超える荷物はどうやって送りますか? EMSの上限が30kgなので、それ以上はUPS提携のEMSプレミアム(最大70kg)か、民間のカーゴ・海外引っ越し業者の領域です(2026年8月時点)。箱を複数に分けて送るのも手ですが、国際小包は1個あたり20kgの上限を守る必要があります。
Q5. 税関申告書に価格はどう書けばいいですか? 品名は具体的な英語で、価格は実際の価値どおりに書けば大丈夫です。使っていた個人の私物は中古としての価値で書くのが一般的です(受取国の通関基準は国ごとに異なる — 公式確認が必要)。物品価額が300SDRを超えるとCN23の税関申告書の対象として案内されています。
荷物を送ったら、残る整理はお金です
箱が旅立てば、帰国準備の半分が終わりです。残りの半分はお金の整理 — 国民年金の脱退一時金を出国前に申請し、海外送金で預金を移したあと、通信契約と自動引き落としを解約する順番で仕上げれば大丈夫です。料金はこの記事の作成時点のものなので、発送当日の料金計算機(ems.epost.go.kr)の数字を最終と考えてください。
参考: この記事は一般的な生活情報の提供を目的としています。料金・所要日数・禁制品・税関規定は2026年8月時点の公開情報であり、随時変わります。発送前に必ずインターネット郵便局のEMSサイト(ems.epost.go.kr)と郵便お客様センター☎1588-1300で最新の料金・規定を確認してください。民間業者の価格は業者の告知により変動することがあります。ラチャ(LACHA)は韓国郵政事業本部や民間運送業者と提携関係にはなく、通関・配送の結果を保証するものではありません。




