法が定める期限は、思ったより短いです。勤労者が退職した場合、使用者はその事由が発生したときから14日以内に賃金・補償金などすべての金品を支払わなければならず(勤労基準法第36条、2026年基準)、退職金も支給事由の発生日から14日以内です(勤労者退職給与保障法第9条第1項)。在職中であれば、賃金は毎月1回以上、一定の期日を定めて通貨で直接その全額を支払わなければなりません(勤労基準法第43条第1項・第2項)。これらの条文に違反している状態が、そのまま賃金未払いです。
ところで、この記事で最も大切な一文は別にあります。陳情を出すことと、未払いのお金を実際に受け取ることは別のことです。雇用労働部が公開している処理手続きそのものが、調査 → 是正指示 → 不履行の場合は刑事立件・検察送致で終わるからです。勤労監督官には、事業主の財産に強制執行をする権限がありません。お金が実際に入ってくる経路は、①事業主が自ら支払うか ②代替支給金を受け取るか ③民事の判決を得て強制執行するか、の三つだけです。
だから順番が大切です。陳情の受付 → 勤労監督官の調査 → 「未払賃金等・事業主確認書」 → 代替支給金または無料の法律救助・民事。段階ごとに別々の期限が付いていて、そのうち一つを逃すと後ろの段階が丸ごと閉じてしまいます。
注意: この記事は一般的な情報案内であり、法律相談ではありません。ご自身の状況に合った判断は、下記の公式窓口で必ず確認してください。在留資格・勤務形態・事業場の規模によって結論が変わり、期限の起算点も事案ごとに異なります。
陳情と告訴は求めるものが違います
雇用労働部は、二つをこう区別して案内しています。陳情は未払いの賃金を支払わせてほしいという支払い要求であり、告訴は使用者を勤労基準法違反で処罰してほしいという処罰要求です。どちらも事業場の所在地を管轄する雇用労働官署で受け付けますが、求める内容が違い、終わる地点も違います。
| 区分 | 陳情 | 告訴 |
|---|---|---|
| 求めるもの | 未払いの賃金を支払わせてほしい | 勤労基準法違反で処罰してほしい |
| 終わる地点 | 是正指示が履行されれば終結 | 刑事立件の後、検察へ送致 |
| お金は入るのか | 事業主が支払ってはじめて入ります | 処罰は支払いとは別です |
| 関連条文 | 勤労基準法第36条・第43条 | 第109条第1項(3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金) |
賃金を支払わなかった事業主は、3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金に処せられます(勤労基準法第109条第1項、2026年基準)。ただし同条第2項により、被害者の明示的な意思と異なって公訴を提起することができない反意思不罰罪です。第43条の2により名簿が公開された未払い事業主が、公開期間中に再び違反した場合は、この例外から外れます。
ここで誤解がよく生じます。反意思不罰は処罰の可否だけを左右するもので、お金を受け取ることとは最後まで別です。処罰を望まないからといって未払い賃金の請求権が消えるわけではなく、逆に事業主が処罰されたからといって賃金が自動的に振り込まれるわけでもありません。陳情を取り下げた場合、すでに発給された確認書と代替支給金の請求がどうなるかは、私たちが一次資料で確認できませんでした。取り下げを考えているなら、決める前にまず☎1350に問い合わせてください。
どこにどうやって申し立てるのか
経路は二つです。①雇用労働部の労働ポータル(labor.moel.go.kr)でのオンライン受付 ②事業場の所在地を管轄する雇用労働官署の顧客支援室を訪ねて事前相談を受けたうえで、陳情または告訴。オンラインの書式名は「陳情書(賃金未払い、職場内いじめ、その他の労働法違反)」で、民願書式コードはSN001、表示されている処理期間は25日です。
管轄は事業場の所在地が基準です。官署の名称と管轄区域は改編が多いので、労働ポータルの管轄官署照会で確認するほうが正確です。
オンラインが基本の経路だと思いがちですが、外国人にとってはここで詰まることが多いです。2026-08の確認時点で、労働ポータルは全画面が韓国語で、陳情書の申請アドレスに入るとログイン画面に移動します。個人のログイン手段は、簡易認証、共同・ブラウザ証明書、金融証明書、携帯電話、ID・パスワード、政府統合認証です。韓国の携帯電話の名義や認証手段がなければ、最初の画面で止まってしまいます。案内文には会員登録なしでも民願申請ができると書かれていますが、非会員の経路が実際にどのような本人確認を求めるのかは確認できませんでした。
そのため現実的な順番は、まず電話、そして訪問受付の準備です。☎1577-0071(外国人力相談センター)は、韓国語を含む18の言語を番号ごとに割り当てたARSを運営しています。賃金問題そのものの相談窓口は☎1350です。何を準備して行くのかを先に確認してから官署を訪ねると、無駄足が減ります。
未払い額を特定する一次資料は賃金明細書です。使用者は賃金を支払うたびに、構成項目・計算方法・控除の内訳を記した賃金明細書を書面(電子文書を含む)で交付しなければならず(勤労基準法第48条第2項)、違反すると500万ウォン以下の過料の対象です(第116条第2項第2号)。勤労条件を明示しなかったこと(第17条)は500万ウォン以下の罰金なので、性格がまったく違います(第114条第1号)。明細書を受け取れていなかったなら、その事実も陳情書に一緒に書いてください。
| 資料 | 何を証明するか | ない場合 |
|---|---|---|
| 勤労契約書(E-9は標準勤労契約書) | 約定した賃金と勤労条件 | 事業主が回収していってしまっても、ほかの資料で争えます |
| 賃金明細書 | 賃金の構成項目と控除の内訳 | 交付されなかったこと自体が第48条第2項違反です |
| 通帳の入金履歴 | 実際の支給額と未払い額 | 現金で受け取っていたなら、受領日のメモや封筒の写真が代わりの資料になります |
| 出退勤の記録・作業現場の写真 | 実際の勤務日と勤務時間 | 撮影日がそのまま資料になるので、原本を消さないでください |
| 管理者とやり取りしたメッセージ | 指示関係と支払いの約束 | トークルームを退出すると復元が難しいので、そのまま残しておいてください |
宿泊費・食費が控除されたうえで振り込まれていた場合、通帳の履歴だけでは未払い額が出てきません。時給が法定の基準に合っているかから確かめるべきケースが多く、その計算基準は外国人勤労者の最低賃金に整理してあります。
受け付けた後に何が起きるのか
雇用労働部が公開している処理手続きはこうです。勤労監督官が陳情人と被陳情人に出席を求めて調査し、法違反が確認されれば事業主に是正指示をします。是正されれば終結し、履行しなければ刑事立件して検察に送致します。
| 段階 | 期間 | 知っておくこと |
|---|---|---|
| 陳情の受付 → 調査 | 25日(土曜日・祝日を除く) | 2次まで延長可能 — 1次は勤労監督官の職権、2次は陳情人の同意が必要です |
| 是正指示 | 履行されれば終結 | 財産に強制執行をする権限はありません |
| 刑事立件 → 検察送致 | 2か月 | 検事の指揮によって延長されることがあります |
| 陳情人が2回以上欠席 | その時点で終結 | 申告の意思がないものとみなされます。改めて陳情することはできます |
出席の通知を逃して事件が終結してしまう事故は、外国人に特に集中します。受け付けるときに担当の勤労監督官の連絡先をもらっておき、住所や電話番号が変わったら、その日のうちに知らせてください。
勤労監督官は、事業場・寄宿舎などを現場調査し、帳簿と書類の提出を求めることができ、使用者と勤労者を尋問することができ(勤労基準法第102条第1項、2026年8月時点)、労働関係法令違反の罪について司法警察官の職務を遂行します(同条第5項)。ただし2026年12月8日からこの条文は削除され、「労働監督官職務執行法」(法律第21534号)に移ります。窓口で「労働監督官」という別の名前を聞いても、同じ機関です。
申告したことを理由に不利益を与えることも禁じられています。勤労者は事業場の法違反の事実を雇用労働部長官または勤労監督官に通報することができ、使用者はその通報を理由に解雇やその他の不利益な取扱いをしてはなりません(勤労基準法第104条第1項・第2項)。違反すると2年以下の懲役または2,000万ウォン以下の罰金の対象です(第110条第1号)。解雇にまで至った場合の救済手続きは、不当解雇の救済申請に別途まとめてあります。

「未払賃金等・事業主確認書」 — この一枚が次の扉を開きます
賃金等の支払いを受けられなかった勤労者は、二つの場合にこの確認書の発給を申請できます(賃金債権保障法第12条第1項)。①代替支給金の支給請求の手続きを進めるために必要な場合 ②「法律救助法」第22条による法律救助の手続き等で訴訟を提起するために必要な場合です。紙一枚で、代替支給金と無料の法律救助という二つの道が一緒に開きます。
さらに大切なのは、確認書の発給そのものが代替支給金の支給事由だという点です。賃金債権保障法第7条第1項第5号は、雇用労働部長官が第12条により未払賃金等と未払い事業主を証明する書類を発給し、事業主の未払い賃金等が確認された場合を支給事由と定めています。つまり裁判所の判決がなくても、確認書だけで簡易代替支給金を請求できます。
発給の実務は、三つだけ覚えておけば大丈夫です。
- 申請書式 — 「未払賃金等・事業主確認書発給申請書」(別紙第7号の2書式)を管轄地方雇用労働官署の長に提出します。労働ポータルの民願書式コードはAG096、表示されている処理期間は3日です。
- 調査中の意思表示で代えられます — 勤労監督事務の処理過程で発給を希望する意思が確認されれば、申請があったものとみなされます(賃金債権保障法施行規則第9条の2第1項ただし書)。調査を受けるときに、確認書がほしいと伝えておいてください。
- 3日以内に発給 — 勤労者の人的事項・勤務期間・未払いの期間と賃金等・事業場の情報が調査ですべて確認されれば、申請日(調査中に意思が確認された場合は勤労監督事務の処理を完了した日)から3日以内に、別紙第7号の3書式で発給します。
確認書は、後の段階の必要書類でもあります。大韓法律救助公団の無料法律救助の申請にも入り、勤労福祉公団の未払い勤労者生計費融資の申請書類にも含まれます。
📌 重要: 確認書の記載事項には、未払いを受けた勤労者の氏名・住民登録番号・住所が入ります(施行規則第9条の2第2項第1号イ目)。外国人登録番号で代えられるのか、登録番号自体がない場合はどう処理されるのかは、私たちが確認できませんでした。申し立てる前に、☎1350か管轄の官署にまず問い合わせてください。
代替支給金 — 国が先に支払い、事業主から回収するお金
まず名前から整理します。以前使われていた「替当金(체당금)」・「少額替当金(소액체당금)」は、2021年10月14日施行の改正により「未払賃金等代替支給金」(略して代替支給金)と「簡易代替支給金」に変わった、今は使われない名前です。古い名前で検索すると、古い上限額と古い要件が混ざって出てきます。
性格も誤解しやすいところです。代替支給金は支援金でも見舞金でもありません。国が支給すると、その金額の限度で、勤労者が事業主に対して持っている未払い賃金等の請求権を国が代位します(賃金債権保障法第8条第1項)。受け取った後に同じ金額をさらに事業主へ請求できるお金ではなく、偽りやその他不正な方法で受け取ると、3年以下の懲役または3,000万ウォン以下の罰金の対象です(同法第28条第1項第1号)。
| 項目 | 倒産代替支給金 | 簡易代替支給金 |
|---|---|---|
| 根拠条文 | 法第7条第1項第1号~第3号 | 法第7条第1項第4号・第5号、第7条の2 |
| どのような場合に | 再生手続開始決定・破産宣告決定・倒産等事実認定 | 確定判決等、未払賃金等・事業主確認書、在職勤労者 |
| 勤労者側の期限 | 倒産等事実認定は退職日の翌日から1年以内に申請 | 確認書経路は退職日の翌日から1年以内に陳情を提起(施行令第7条第2項第2号) |
| 事業主側の要件 | 事業が廃止されたか廃止の過程にあり、支払い能力がないこと(施行令第5条第1項) | 労災保険が適用される事業であり、退職日まで6か月以上その事業を行っていたこと(施行令第8条第3項) |
| 上限額(雇用労働部の案内基準) | 退職当時の年齢別・項目別に異なります | 退職者は最大1,000万ウォン(賃金等700万ウォン + 退職給与等700万ウォン)、在職者は700万ウォン |
| 請求期限 | 破産宣告等・倒産等事実認定の日から2年 | 確認書の最初の発給日から6か月、判決等があった日から1年 |
| 請求先と支給 | 管轄の官署を経て勤労福祉公団、請求書の受付日から7日以内に支給 | 勤労福祉公団、提出日から14日以内に支給の可否を決定・支給 |
倒産代替支給金の上限額は、一つの数字ではありません。雇用労働部が公開している表は、退職当時の年齢と項目によってこう分かれます(単位は万ウォン。賃金・休業手当は1か月分基準、退職給与等は1年分基準。2020年1月1日以後に破産宣告・再生手続開始決定があったか、倒産等事実認定の申請書が受け付けられた場合)。
| 退職当時の年齢 | 賃金(1か月分) | 退職給与等(1年分) | 休業手当(1か月分) |
|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 220 | 220 | 154 |
| 30歳以上40歳未満 | 310 | 310 | 217 |
| 40歳以上50歳未満 | 350 | 350 | 245 |
| 50歳以上60歳未満 | 330 | 330 | 231 |
| 60歳以上 | 230 | 230 | 161 |
月別の上限に月数を掛けて総額を計算しないでください。私たちは根拠となる告示(雇用労働部告示第2021-81号)の金額表の原文を確保できておらず、上の値はすべて雇用労働部の案内ページから取ったものです。総額の判定は☎1588-0075に任せるほうが正確です。
2026年8月20日に施行された改正(法律第21376号)により、倒産代替支給金の範囲が広がりました。改正後の第7条第2項第1号は、賃金のうち最終6か月分の賃金と最終3年間の退職給与等、休業手当と出産前後休暇期間中の給与はそれぞれ最終6か月分と定めています。従来の基準は最終3か月分でした。一方、簡易代替支給金(第2号)は最終3か月分の賃金と最終3年間の退職給与等で、従来と同じです。
注意: 附則第2条は、この改正を法の施行以後に再生手続開始の決定または破産宣告の決定があった場合、あるいは雇用労働部長官が未払い賃金等を支払う能力がないと認める場合から適用するよう限定しています。時点によっては古い基準が適用される事案が残っているという意味です。しかも雇用労働部の労働ポータルの案内は、2026-08の確認時点でもまだ古い基準(最終3か月分)で書かれています。どちらの基準が自分の事案に適用されるのかは、☎1350・☎1588-0075で確認してください。
確認書をもらったからといって、代替支給金が自動的に出るわけでもありません。事業主側の要件が別にあるからです。賃金債権保障法が適用される事業(産業災害補償保険法第6条による事業であり、国・地方自治団体が直接遂行する事業は除く — 法第3条)でなければならず、当該勤労者が退職した日まで6か月以上その事業を行っていた必要があります(施行令第8条第3項)。確認書は必要条件であって、十分条件ではありません。自分の事業場がこれに当たるかどうかは自分では判断しにくいので、☎1588-0075に問い合わせてください。
会社を辞めなくても受け取れる道もあります(法第7条の2)。ただし条件が付きます。陳情等を提起した当時に勤労契約が終了していないことが必要で(勤労契約期間が1か月未満の日雇い勤労者は除く)、勤労契約で定めた賃金額が雇用労働部長官の告示する金額未満でなければなりません(施行令第7条第3項第1号・第2号)。雇用労働部の案内は、この所得要件を時給基準で最低賃金の110%未満と説明しています。上限は700万ウォンで、一つの事業で勤労している間に1回だけ受け取れます(第7条の2第4項)。
会社が裁判所の手続きを踏まずに事実上店じまいしたのなら、まず倒産等事実認定を申請します。要件は、①常時勤労者数300人以下 ②事業が廃止されたか、廃止の過程にあること ③賃金等を支払う能力がないか、支払いが著しく困難であることです(施行令第5条第1項)。申請は、退職した日の翌日から1年以内に、退職当時の事業場を管轄する地方雇用労働庁長または支庁長に対して行います。同じ事業場の退職者が2人以上いる場合は、そのうち1人が申請すれば、残りの人は提出しなくても大丈夫です(施行規則第2条第3項)。
30人未満の事業場で倒産等により賃金を受け取れないまま退職したのなら、代替支給金の助力支援もあります。官署を訪ねて対象の確認と助力担当の労務士の推薦を受けると、指定された労務士が倒産等事実認定と代替支給金の申請を手伝ってくれます(法第7条第5項・第6項)。
時計が三つあります
最も危ない誤解がここにあります。「賃金債権の時効が3年だから、3年以内に申告すればいい」という要約です。時効と代替支給金の要件の期限は、互いに別の時計です。
| 時計 | 期間 | 起算点 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 賃金債権の消滅時効 | 3年 | それぞれの賃金債権を行使できるとき | 勤労基準法第49条(退職金は勤労者退職給与保障法第10条) |
| 確認書経路 — 陳情の提起 | 1年 | 退職した日の翌日 | 賃金債権保障法施行令第7条第2項第2号 |
| 確認書経路 — 代替支給金の請求 | 6か月 | 確認書が最初に発給された日 | 同施行令第9条第1項第3号 |
読み方はこうです。賃金債権の3年がまだ残っていても、退職の翌日から1年を過ぎて陳情を提起すると、確認書経路の簡易代替支給金は受け取れません。賃金そのものを民事で請求する道は残りますが、国が先に支払う経路は閉じます。確認書をもらっておきながら6か月を過ぎて請求した場合も同じです。
判決の経路は、期限がまた違います。確定判決等による簡易代替支給金は、退職した日の翌日から2年以内に訴訟等を提起した勤労者が対象で、請求は判決等があった日から1年以内です。在職勤労者は、この二つの期限の起算点が最も後の賃金等の未払いが発生した日の翌日です(施行令第7条第3項第3号)。
時効の起算点は、事案ごとに分かれます。最終の勤務日を基準にするのか、それぞれの賃金の支給日を基準にするのかによって残り期間が変わりますので、あいまいなときは先延ばしにせず、まず☎1350に電話してください。
それでも受け取れないときは — 法律救助・民事、そして2025年にできた圧迫手段
まず無料の法律救助から見ます。未払い当時の最終3か月分の月平均賃金が400万ウォン未満の勤労者は、大韓法律救助公団の無料法律救助の対象となり、訴訟費用と弁護士報酬費用の支援を受けられます。敗訴した場合、相手方の訴訟費用は支援されません。共通の必要書類は、未払賃金等・事業主確認書と勤労者の住民登録謄本各1部ですが、外国人が謄本を何で代えるのかは確認できませんでしたので、☎132(通話料は発信者負担)に問い合わせてください。
民事は、事業場の所在地または勤労者の住所地を管轄する地方裁判所に訴えを提起して確定判決を得て、強制執行するという順番です。提訴したときの訴訟目的の価額が3,000万ウォンを超えない金銭支払い請求の第一審民事事件は少額事件なので(少額事件審判規則第1条の2)、裁判所が履行勧告決定をし、異議がなければその内容どおりに強制執行ができます。雇用労働部は、事業主に財産があってはじめて強制執行によって未払い賃金を受け取れるので、事前に財産を把握して仮差押えをしておくことが重要だと案内しています。
代替支給金の事由になるのも、確定判決だけではありません。確定した支給命令、訴訟上の和解や請求の認諾、民事調停法第28条により成立した調停、調停に代わる確定した決定、少額事件審判法第5条の7第1項による確定した履行勧告決定も含まれます(賃金債権保障法第7条第1項第4号の各目)。
2025年10月23日に施行された改正勤労基準法で、圧迫の手段が増えました。ただし、どれも自動的に作動するわけではありません。
- 3倍以内の損害賠償(第43条の8) — 明白な故意で支払わなかった場合、1年の間に支払わなかった月数が合計3か月以上である場合、支払わなかった賃金等の総額が3か月以上の通常賃金に当たる場合のいずれかであれば、裁判所に請求できます。裁判所が、未払いの期間・経緯・回数・規模、支払おうと努力した程度、遅延利子の支給額、財産状態を見て、3倍以内で定めます。自動的に支給されるお金ではなく、民事で請求するものです。
- 遅延利子 年20%(勤労基準法第37条第1項、施行令第17条) — 在職中の賃金に対する遅延利子(第1項第2号)が、このとき新設されました。ただし、倒産、法令上の制約、賃金の存否を裁判所や労働委員会で争うことが適切な場合などは適用除外です(施行令第18条)。勤労監督官の是正指示に遅延利子が含まれるかどうかは、私たちが確認できませんでした。
- 名簿公開・信用制裁・出国禁止の要請 — 名簿公開は、基準日以前3年以内に2回以上有罪が確定し、基準日以前1年以内の未払い総額が3,000万ウォン以上という敷居を越えなければなりません(第43条の2第1項)。出国禁止は、そうして名簿が公開された未払い事業主について、雇用労働部長官が法務部長官に要請できるという仕組みです(第43条の7)。信用情報機関への資料提供の基準は、3年以内に2回以上の有罪確定に加えて、1年以内に2,000万ウォン以上です(第43条の3第1項第1号)。
- 常習未払い事業主の指定(第43条の4) — 直前の年度の1年間に3か月分の賃金以上を未払いにしたか、5回以上未払いにして総額が3,000万ウォン以上であれば指定し、補助・支援事業への参加排除や、国・地方自治団体の契約入札での減点などを要請できます。
弁済の順位も知っておくとよいです。最終3か月分の賃金と災害補償金は、使用者の総財産に対して、担保された債権・租税・公課金・ほかの債権より優先して弁済されます(勤労基準法第38条第2項)。国が代位した権利にも、この優先弁済権がそのまま存続します(賃金債権保障法第8条第2項)。
建設現場であれば、責任が上に上がることがあります。下受給人が直上受給人の帰責事由により賃金を支払えなかった場合は直上受給人が連帯責任を負い(勤労基準法第44条)、建設業で2回以上の工事の下請負が行われた場合に、建設事業者でない下受給人が賃金を支払えなかったときは、直上受給人が連帯して支払う責任を負います(第44条の2)。
外国人にだけ立ちはだかる壁
まず言語です。陳情書には、未払いの金額・期間・経緯を韓国語で時系列に沿って書かなければならず、出席調査も韓国語で進みます。官署が通訳をどこまで支援してくれるのかは、私たちが確認できませんでした。同行してくれる通訳をあらかじめ手配するか、☎1577-0071のARSでまず相談し、何を準備するのかを確認しておくほうが安全です。
韓国語で書かれた文書に署名を求められたら、その場でまず写真を撮っておいてください。自主退職の確認書や合意書に、意味が分からないまま署名してしまうと、後で未払い額を争うときに不利になります。勤労基準法が定める基準に達しない勤労条件を定めた部分は、その部分に限って無効ですが(第15条)、何に署名したのかが分からなければ、争うこと自体が難しくなります。
出国の日程も変数です。処理期間の25日に延長が付き、刑事の段階でさらに2か月かかることがあるので、在留期間の満了や帰国の予定がその中に入っていると、手続きが途中で止まってしまいます。代替支給金は勤労福祉公団が口座に振り込み、通知は郵便またはショートメッセージです。退職の際に韓国の口座を解約してしまうと、受け取る方法から問題になります。出国した後の受領・委任の手続きは確認できませんでしたので、出る前に☎1588-0075で受け取り方法を先に整理しておいてください。
在留資格が絡んでいるなら、判断を切り分けてください。通報の有無・範囲は、事案と機関によって異なることがあります。申告の前に、まず匿名で確認してみてください — 雇用労働部1350、外国人力相談センター1577-0071、大韓法律救助公団132、または移住労働者の支援団体。在留資格そのものについての判断は、☎1345でのみ受けてください。背景は在留資格がなくても受けられるものに別途まとめてあります。
E-9で働いているなら、時計がもう一つ回ります。「外国人勤労者の責任ではない事業場変更事由」(雇用労働部告示第2021-30号)第4条第1号は、賃金未払いを勤労条件違反として列挙しています。月賃金の30%以上を2か月が過ぎても未払い・遅延、30%以上を2回以上未払い・遅延、10%以上を4か月が過ぎても、10%以上を4回以上、そして最低賃金額に達しない支給です。使用者の単純な計算違いは除かれます。
期限が肝心です。賃金の未払いや支払いの遅延が続いている間、またはそれが終了した日から4か月が過ぎる前に事業場変更を申請しなければなりません。ここに、別の時計が二つ加わります。勤労契約が終了した日から1か月以内に申請しないか、申請した日から3か月以内に勤務先変更許可を受けられなければ、出国しなければなりません(外国人勤労者の雇用等に関する法律第25条第3項)。
よく見落とされる事実も一つあります。賃金未払いのように勤労者の責任ではない事由で移った場合は、事業場変更の回数に算入されません(同条第4項ただし書)。回数を使い切ったと早合点してあきらめないでください。申請の手続きはE-9の事業場変更に段階ごとにまとめてあります。
| 何を | 窓口 | 番号 |
|---|---|---|
| 賃金・勤労条件の相談、陳情の手続き | 雇用労働部 顧客相談センター | 1350(有料、平日09~18時) |
| 代替支給金・生計費融資 | 勤労福祉公団 | 1588-0075 |
| 無料の法律救助・民事 | 大韓法律救助公団 | 132(通話料は発信者負担) |
| 在留・ビザ | 法務部 外国人総合案内センター | 1345 |
| 外国語相談(18言語ARS) | 外国人力相談センター | 1577-0071(09:00~18:00) |
オンラインでの陳情の受付はlabor.moel.go.krで、窓口全体の地図は外国人向け公式相談窓口まとめにあります。
雇用労働官署・勤労福祉公団・裁判所は平日の業務時間にしか開いていないので、1日仕事を休んで動かなければならず、事業場が地方にあれば移動そのものが負担になります。その日の移動と決済をあらかじめ決めておくと、負担が少し減ります。LACHA(ラチャ)は本人確認なしですぐに使える外国人向けの交通・決済スーパーアプリで、KTX・高速バス・タクシー・空港鉄道・交通カードを一か所で決済できます。ただしラチャは、権利救済の手続きとはまったく関係のない民間の交通・決済サービスです。
よくある質問 (FAQ)
Q1. 陳情を出せば、労働庁が未払いの給料を取り立ててくれますか? そうではありません。雇用労働部が公開している処理手続きは、勤労監督官の調査 → 是正指示 → 不履行の場合は刑事立件・検察送致で終わります。勤労監督官には、事業主の財産に強制執行をする権限がありません。お金が実際に入ってくる経路は、事業主の任意の支払い、代替支給金、民事判決の後の強制執行の三つだけなので、陳情の受付は始まりであって終わりではありません。調査の段階で「未払賃金等・事業主確認書」がほしいと伝えておけば、次の段階につながります。
Q2. 「未払賃金等・事業主確認書」はどこで使うのですか? 用途が二つに定められています。代替支給金の支給請求の手続き、そして「法律救助法」第22条による訴訟の提起です(賃金債権保障法第12条第1項)。確認書の発給そのものが代替支給金の支給事由なので(第7条第1項第5号)、裁判所の判決がなくても簡易代替支給金を請求でき、無料の法律救助と未払い勤労者生計費融資の必要書類でもあります。申請書式は「未払賃金等・事業主確認書発給申請書」(労働ポータルの民願書式AG096)で、調査で内容がすべて確認されれば3日以内に発給されます。
Q3. 退職してから1年が過ぎました。賃金債権の時効3年が残っているので大丈夫ですか? 時効と代替支給金の期限は別の時計です。賃金債権の時効は3年ですが(勤労基準法第49条)、確認書経路の簡易代替支給金は、退職した日の翌日から1年以内に陳情等を提起した勤労者が対象です(賃金債権保障法施行令第7条第2項第2号)。確認書をもらった後も、最初の発給日から6か月以内に請求しなければなりません(同施行令第9条第1項第3号)。民事で請求する道は残りますが、国が先に支払う経路は閉じることがありますので、起算点の計算は☎1350で確認してください。
Q4. 韓国語ができないのですが、オンラインで申し立てられますか? 2026-08の確認時点で、労働ポータルは全画面が韓国語で、陳情書の申請アドレスに入るとログイン画面に移動します。ログイン手段は簡易認証・共同/ブラウザ証明書・金融証明書・携帯電話・ID・政府統合認証なので、韓国の認証手段がなければ最初の画面で止まります。まず☎1577-0071(18言語ARS)か☎1350に電話して持ち物を確認してから、事業場の所在地を管轄する雇用労働官署を訪ねて受け付けてもらう順番が現実的です。
Q5. E-9ですが給料が滞っています。会社を移れますか? 雇用労働部告示第2021-30号第4条第1号の基準(月賃金の30%以上を2か月が過ぎても、または2回以上未払い・遅延、10%以上を4か月が過ぎても、または4回以上、最低賃金額に達しない支給)に当たれば、事業場変更の事由になります。ただし未払いが終了した日から4か月が過ぎる前に申請しなければならず、勤労契約の終了日から1か月・申請日から3か月という別の期限も一緒に回ります(外国人勤労者の雇用等に関する法律第25条第3項)。この事由で移る場合は、変更の回数に算入されません(同条第4項ただし書)。該当するかどうかの判定は、☎1350と☎1577-0071で受けてください。
参考: この記事は、公開されている法令と政府の案内を整理した一般情報であり、法律相談ではありません。本文の条文・期限・金額・窓口の情報は2026-09時点で、国家法令情報センターの条文原文(勤労基準法と施行令、賃金債権保障法と施行令・施行規則、勤労者退職給与保障法、外国人勤労者の雇用等に関する法律、少額事件審判規則)と、雇用労働部の労働ポータル(labor.moel.go.kr)の案内で確認した内容です。代替支給金の上限額のように告示の原文表を確保できなかった値は、雇用労働部の案内基準であることを本文に明記しました。法令と制度は改正され、電話番号・運営時間も変わることがありますので、動く前に☎1350(賃金・勤労条件)、☎1588-0075(代替支給金)、☎132(法律救助)、☎1345(在留・ビザ)、☎1577-0071(外国語相談)で、ご自身の状況を基準に改めて確認してください。ラチャ(LACHA)は上記の公共機関とは無関係の民間の交通・決済サービスであり、権利救済の手続きを代行することはありません。






